『愛の不時着』『海街チャチャチャ』など、話題の韓国ドラマを手掛けた制作会社がドラマ化権を獲得した医療エッセイ『こちら、空港医療センター 救急ドクター奮闘記』(シン・ホチョル著、渡辺麻土香訳)の編集制作に協力しました!

日本の羽田空港内には東邦大学病院が、関西国際空港内には近畿大学医学部が、中部国際空港内には藤田医科大学が、それぞれ診療所を設けているそうです。

韓国の仁川(インチョン)国際空港の第1旅客ターミナル地下1階にも、大韓航空と同じ韓進(ハンジン)グループの仁荷(インハ)大学病院医療センターを設置しており、家庭医学科 ・内科・外科の専門医6人、看護師×人、臨床検査技師、放射線技師、行政職員など20人超の医療スタッフが24時間、年中無休で稼動しています。本書の原著者シン・ホチョル氏は、その責任者(センター長)に当たります。

空港という特殊な立地上、この医療センターは普通の病院ではありえない、予想外の対応が求められます。

言葉の通じない外国人患者を診察することはもちろん、密輸犯の体内に隠された違法薬物を触診やレントゲン検査で見つけ出したり、機内で急死した乗客の検案を行うといった警察医的な仕事もこなし、一刻を争う急患の命をつなぎ留め、設備の揃った総合病院へ引き継ぐ救急救命士のような役割も果たしています。場合によっては、飛行中の機内から無線を通して伝えられる病状だけを頼りに医療的アドバイスを授けるといった、もはや曲芸ともいえる奇想天外な診療にも対応しているそうです。

さらに大韓航空やアシアナ航空などのパイロットや客室乗務員のメディカルチェック(航空身体検査)、仁川国際空港の地上職員の定期健診を行うなど、産業医的な役割も担っています。

本書には、こうした空港内で繰り広げられる悲喜劇が率直に綴られており、韓国では『愛の不時着』『海街チャチャチャ』などの話題の韓国ドラマを手掛けた制作会社がドラマ化権を獲得しました。

本書は、3/25(火)から原書房にて好評発売中です。是非この機会に本書をお買い求めください!